-- ディジタルフィルタ (2008/06/17 02:19) - 1823PV

情報工学は大きく4分野から構成されているそうです。
「情報理論」「信号理論」「符号理論」「通信理論」

情報理論は現在進行形で勉強しているので、それは読み終わったらまた書くとして。
ディジタルフィルタは、信号理論に関するところだと思います。



いや・・・なんていうか、結局ディジタルフィルタが何かすら良く分からなかったわけですが。

「ディジタルフィルタ」

1章 アナログ信号からディジタル信号へ
 アナログ信号というのは、連続時間で連続値の信号。
 ディジタル信号というのは、離散時間で離散値の信号。
 時間と値のふたつの意味で、連続であったり離散であったりというのは初めて知りました。
 A/D変換におけるサンプリングとは、時間を離散化すること。
 量子化とは、値を離散化すること。

2章 離散時間信号とシステム
 量子化したら必ず量子化誤差が生じるので、どうにも元のアナログ信号には戻りません。
 「サンプリング定理って完全に復元できるって言ってなかったっけ」
 サンプリング定理は、時間だけを離散化する場合の話なのでした。
 ・・・というわけで、この本で扱うのはサンプリング定理がどうこうできる範囲です。
 つまり、値は連続のままの離散時間信号です。(厳密なディジタル信号ではない)

3章 z変換
 フーリエ変換、ラプラス変換の仲間・・・なので、だいたい性質は同じです。
 畳み込み積分(重畳積分)が、ただの積になるとかいう性質も受け継がれてます。
 (受け継がれているとか言いながら、歴史的にどれが一番古いかは知りません)
 FIR(有限インパルス応答)システムは常に安定。
 IIR(無限インパルス応答)システムについては安定性に注意を払う必要がある。

4章 連続時間の周波数解析
 連続時間「周期」信号のフーリエ「級数」。
 連続時間「非周期」信号のフーリエ「変換」。
 離散時間「周期」信号のフーリエ「級数」。
 離散時間「非周期」信号のフーリエ変換。
 ここまで学んで、実際に離散時間信号からアナログ信号を復元することでサンプリング定理を確かめます。

5章 離散フーリエ変換
 離散時間信号のフーリエ変換と、離散フーリエ変換はまた別ものだと思われます。
 ややこしい。
 かっこつけて、DFT(Descrete Fourier Transform)と呼びます。
 DFTでは、畳み込みではなく巡回畳み込みになります。
 高速フーリエ変換についても解説されています。

6章 FIRディジタルフィルタ
 実際にどのようにフィルタを設計するのかという話に入ります。
 所望の関数と、FIRディジタルフィルタの伝達関数を比較しながら適当な係数を探す・・・という流れです。
 どうやって探すかといえば、二つの関数の二乗誤差を計算して、それを最初にする係数を求めるという方法。
 次にRemezのアルゴリズムというのが示されます。
 (これが結構凄いらしい)
 そして、伝達関数が求められたら、それを実際に回路化します。
 最終的には、ラティス構造というのにたどり着きます。

7章 IIRディジタルフィルタ
 FIRの場合、伝達関数はただの多項式です。
 IIRでは、多項式÷多項式です。(有利関数…でいいのかな)
 とにかく、複雑になります。
 そして、前述のとおり安定性を考える必要も出てきます。
 アナログフィルタを設計して、双1次変換する・・・という流れらしいです。
 最小自乗を求める方法も使えるみたいです。
 Remezのアルゴリズムのような優れたアルゴリズムはまだ存在しない。

8章 マルチレート信号処理とフィルタバンク
 サンプリング周波数を下げる、デシメーション。
 サンプリング周波数を上げる、インターポレーション。
 サンプリング定理によりエイリアシングが生じないように、適当なフィルタをかけてやる必要があります。
 これらを利用して、うまく伝達関数を分割してやることができます。
 ポリフェーズ表現といいますが、これによって計算量を低減させることができます。
 デシメーションとインターポレーションの組み合わせで、フィルタバンクが構成されます。

9章 ウェーブレット変換
 まさかフーリエ変換に、不確定性原理が絡んでくるとは。
 フーリエ変換は時間軸と周波数軸を扱っています。
 周波数解析をするとき、つまりF(ω)を求めるときの積分を思い出してみます。
 「インテグラル」、「-∞から∞」、「云々」、「dt」ですよね。
 つまり、周波数を定めたら、時間は定められないんです。
 逆も然り、時間と周波数の不確定性です。
 フーリエ変換は、どちらかを完全に定めてしまっている(その逆は全く確定しない)パターンです。
 短時間フーリエ変換は、両方を中途半端に定めているパターンです。
 そして、ウェーブレット変換は、周波数と時間を可変にしたパターンです。
 (ただし最小不確定性関係の壁は越えられない)

・・・うーん。
こうやってまとめてみると、意外と理解しているような。
でも、やっぱり遅延器だったりなんだったりを実際の素子に置き換えてくれないと実感が沸かない。

-- 参考文献
ディジタルフィルタ (電気・電子・情報工学系テキストシリーズ)

-- 関連項目
直交関数系
フーリエ余弦級数
基礎情報理論
4年生はじまりました
いちふけい 「ほう、情報工学は、4分野ですか。先ず全体像の把握。いいですね。そして、各論の変換での数学との関連。知識のネットワークが益々必要になりますね。いろんな知識を総動員して新しい世界を体験しましょう。」 (2008/06/17 05:23)

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